”後悔しない家づくりの秘訣
”仙台エアサイクル住建の家づくりに役立つ資料

何故、住宅新法は出来たのか

大きく言ってしまえば地域で長く活動する気のない住宅販売業者が売ったときの利益だけを求めて欠陥住宅を作っていたから、といえます。

「欠陥住宅」の報道をテレビなどで見ると、一般のかたは「どうしてあんなひどい工事を役所が認めているのだろう?」と思うでしょう。それは工事途中で役所なり第三者の検査が入らないことになっていたからなのです。

しかも最終の完了検査でさえ、大概の地方では、建築確認を出す市や県の建築課は建築申請の数に対する検査人員が足りず、すべての現場を見て回ることができません。
仙台はまだ行政がしっかりしているのですが、大学時代の同級生で秋田の県庁に勤める同級生がこんなことを言っていました。「住宅の完了届けなんか出さないでもらいたいなあ、とても検査に回りきれないんだよ。」他の建物と違い、住宅の場合は完了時に検査を受けなくとも建物を使用(住むこと)ができることになっているからです。(彼の名誉のために言いますが、彼が怠慢なのではなく法律の仕組みが悪いのです。また例の「秋田県住宅」と彼は何の関わりもありません。)

それでも一昔前は町場の工務店や棟梁に責任感と誇りがありましたから、チェックされなくても良い家が出来ていたのです。今だって地域で長く営業する会社であれば、報道されるような工事をやってしまえばその地域で活動していけなくなってしまいますから、そんなことはできないのです。

バブル時の売り手市場は住宅を儲けの手段だけにして、その後は地域からいなくなってしまう業者がふえましたから、工事の質がどんどん落ちていきました。また、バブル崩壊後は安くなければ売れないと、材料も手間もとことん値切ったのです。これじゃあ良い家が建つ訳ありません。被害者になったのは、言うまでもなく購入者だったのです(間接的に我々も被害を受けています。「建築屋さんてあんなひどいものなの」という不信感を業界がもたれてしまったことです)。
また、阪神大震災時の住宅倒壊によって、建築工事の手抜きや欠陥も明らかになりましたから、建築法改正の動きと合わせ住宅の PL 法と言われる「住宅品質確保促進法」が陽の目を見ることになりました。

「住宅品質確保促進法」とはどのような法律なのか

この法律は、じつは 2 つの法律にすべきものを 1 つにまとめたといえる内容になっています。一つ目は、購入後 10 年間の瑕疵(手直しの必要ある欠陥)は補修することが業者に義務づけられる、というもの。二つ目は、業者は住宅の性能をそれぞれの項目で明示し、第三者機関の検査を受ける。そして、工事に関して紛争になったとき、解決体制をすみやかに行う機関を充実させる。というものです。

ただし、法律ですから免責もあれば解釈の違いによってグレーゾーンもあります。また、強制力が働くのは二つ目の 10 年間の瑕疵補修だけです。この、瑕疵にしても基準が設けられますから、購入者が瑕疵と思っても、業者側は「基準以内の誤差、免責の瑕疵です」と開き直ることも出来ます。

そして、瑕疵を巡って訴訟になった場合、住宅取得者側が建築側の責任であるという証拠を提示する必要があり、極めて片手落ちな部分です。専門知識を持たない消費者は、どのようにして証拠を明らかにできるのでしょうか。紛争機関で示談せざるを得ないのが現実になります。

この立証責任は、業者側に負わせようというのが当初の案でした。しかし、大手建設会社やハウスメーカーが建設省へ大反対をし、潰れたのです。「余りにも厳しすぎる」と言うことで。ですから、法律は出来ましたが、法律に頼ることだけで、購入者にとって「安心できる」というものではないのです。

無規制状態から一つの線が引かれました。しかし、この線は明確な線ではなく帯のような幅の広い線なのです。また、グレーゾーンもあります。この法律が出来たから、安心して家が買えると思わないことです。法律だけに頼るのではなく家を建てる人が自分で自分を防御する方法が他にあります。