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住まいと健康(2)バリアフリー①

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外断熱の健康住宅【健=人+建】

住まいと健康(2)バリアフリー①

2005年02月27日

以前、ご主人を介護するために本格的なバリアフリー住宅を建築したことがあります。
その時に、「バリアフリー」について医師の視点からアドバイスをいただいたことがあります。
ちょっと「建築業界の常識」とは違う点もありますが、
みなさんの参考になればと思い、掲載します。

その様子とは、、、、(写真の方は心臓外科医の浜田先生です)

その1 段差がなければ良い家か?


「近年、バリアフリーという言葉を良く耳にします。
住宅でケガをするのはお年寄りですよね。
だからお年寄りの為に『バリアフリー』と言っているようですが、
あんなのはちゃんちゃらおかしいです。

あれは建築する側の勝手な理屈です
医学的知識が欠如していながら無理矢理世の中に広めようとしてる
とんでもない理屈ですよ。偽物のバリアフリーです。」

「といいますと?」

「『お年寄りは段差があるとつまづく。
そこで転ぶと大腿骨を骨折して再起不能になってしまう。
だから段差を無くしましょう』と、というのが一般的な筋書きでしょ? 

でもね、段差のない場所、例えば体育館ですよ。
あそこをお年寄りに歩いてもらってください。
つまずきますから。

段差がないのに、どうしてだと思いますか?」

「え?どうしてですか?」

「お年寄りの場合、もう体が歪んでいるんです、
自分の骨が歪んでいますから。
平らなら良いという訳じゃないんです。

普通は両足があって前後に動かせます。
ところが骨盤がゆがんでいると、片足は前に出ます。
でももう一方は前に出ないんです。
横から出るような形になるんです。

今度、前を歩いている人を観察してみてください。
お年寄りはそうなっています。

だから片足が引っかかるんです。
足の長さは同じなのに歪むと長さが変わるんです。
だから片足が引っかかってしまう。

結局、段差がなくても転ぶんです。
つまり、バリアフリーだといって段差を無くしても
なんの役にも立たないということになるんです。

それよりは、むしろ床の表面にフローリングのような
堅い素材を使わないことです。

板の上で転ぶよりも畳の上で転んだ方がケガをしないんです。」

「なるほど、床のクッション性ですね。段差よりもむしろ床の堅さの方に気を付けろと?」

「そうです。実は我々でも、もう体は歪んでいるんです。
体が歪んでくると平衡感覚が狂ってくるんです。
すると、体育館やコンクリートの床のような堅いところに革靴で歩くのは辛くなるんです。
運動靴だと少し柔らかいので良いわけですが…。
芝生みたいな所だと良いんです。柔らかいから。
そういうところだと大丈夫。

それを住宅に応用した場合は…、例えば床を全部じゅうたんにするとかね。」

「それから部屋が広いと駄目なんです。
お年寄りは立っているのが辛いんです。
まっすぐ立つのがきついんです。
何かに寄りかかりたいんです。
背骨が弱くて、自分の重量を支えきれなくて寄りかかるんです。

それ自体はいいことなんですが、体育館では寄りかかることができないでしょ。
だからかえって狭いところのほうが良いんです。
あまり広い部屋は駄目ですね。」

「今は広い部屋でフローリングの床が主体ですよね。
しかも段差はない。でも段差があった方がかえって気を付けるんですよ。
『あ、ここ段になっている。気を付けなくちゃ』といった具合にね。
段差がないと、つまずかないと思っているからつまずくんです。」

「最近は良くお客さんから『将来車椅子になっても良いように設計してください』
と言われて床を平らにすることが多くなったのですが、」

「車椅子とそれは両立しないんですよ。
必要になってから車椅子対応に改造できるようには考えた方がいいと思いますがね。
 というのは、車椅子になってから亡くなるまでどのくらいの時間があるか、
ということですよね。
車椅子になったから家を改修しても、その人が亡くなったら必要なくなるわけです。
それを考えるとすごい投資ですよね。
若いうちはわざわざ車椅子仕様の家を作る必要性はないと思いますね。」

「それから車椅子になると、大変不都合なことが起こるんです。
人間は歩かなくなると、体が歪むんです。
歩くという動作は右左一歩ずつ動かす、腕を振る。
それは体の歪みをとる働きをするんです。
だから健康の為にウォーキングをしている人が多いんです。
ウォーキングをして体調が良くなることを実感しているから続くんですよ。
だけど車椅子になった途端、それはできなくなりますから、
健康度はすごく低下します。」

「若いうちに事故などで車椅子になった場合はまた違うでしょうけどね。
それから、周りにケアしてくれる人がいて、
そういうことに精通した人がいれば別ですけどね。
今は、介護保険を利用して、お金がある人だったら色々とサービスを受けられますよね。
マッサージの人を呼んできたりして、歪みを少し取れるよね。

まあ、寝たきりか車椅子を選ぶんだったら、車椅子に乗せるべきだと思うけど、
受動的なんですよね車椅子に乗る人は、周りがケアしてあげないと…」

「では40代の人だったら、フローリングにするメリットというのは?」

「ハウスダストの対策。それだけじゃないのかな?」

「そうすると、畳というのは見直されるべき素晴らしい床材なんですね。」

「そうですね。畳表には抗菌作用もあるんです。ナチュラルな抗菌作用です。
だから材料としてもとても良い物なんです。
ただ、畳は何十年前から進歩が無いですよね。
畳業界に風雲児でも出てきて、もっと畳を普及してくれないかな、
と思ってしまいますね。」

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